風俗嬢に怪我をさせてしまった
行為に及んでいる際に、キャストに怪我をさせてしまったというケースがあります。この時、行為の態様や状況によって問われる罪が変わってきます。具体的に問われうる罪として①過失傷害罪、②傷害罪、③強制わいせつ致傷罪、④強制性交等致傷罪の4つが挙げられます。
まず①の過失傷害に関して。キャストを怪我させてしまうケースで最も多いと考えられるのがこの過失傷害であり、傷害を負わせる意図はなかったが結果的に怪我をさせてしまった場合に成立します。具体的には行為の際に客の爪が当たってキャストの身体に傷つけてしまった場合などが挙げられます。
次に②に関して。①の過失傷害と異なり、怪我をさせてしまうことを認識していた場合が傷害罪に当たります。具体的には行為の際に殴るなどした場合が挙げられます。また、傷害罪に関しては、病気をうつす、PTSDなど精神障害を負わせることなどもその罪に当たるとされており、性病を患っていながら行為を行い、キャストに感染させてしまった場合や、キャストとのトラブルでキャストをPTSDにしてしまった場合なども傷害罪に当たる行為として挙げられます。
また③に関しては、暴行脅迫などを利用して範囲外の性的サービスを提供させたり、行為をさせたりする強制わいせつ行為の結果、怪我をさせてしまった場合が強制わいせつ致傷罪に当たります。具体的には手での行為だけを行う店で、暴行してキスをし、その際に怪我を負わせてしまう場合などが挙げられます。
最後に④に関しては、③と似ており、暴行脅迫を用いて性交や性交類似行為を行う強制性交の行為の結果、怪我をさせてしまったという場合が強制性交等致傷罪に当たります。具体的には、暴行して性交行為を行ったが、その暴行により怪我をさせてしまった場合などが挙げられます。
キャストに怪我をさせてしまった場合、風俗店自体がグレーな存在であるということもあって、最初は加害者である客と被害者であるキャスト(場合によっては店の人間)という当事者間で話し合いが持たれることが多くなっています。逆にそこで誤った対応を取ってしまうと警察に被害届などが出され、逮捕に至ってしまうこともあります。
またキャストに怪我を負わせてしまうケースでも、特に③の強制わいせつ致傷や④の強制性交等致傷の場合には、刑法の規定の中でもかなり設定された刑罰が重いものとなっており、強制性交等致傷罪は裁判員裁判にもなる重大な事件となってしまいます。
傷害は相手から損害賠償を求められることも多く、また対応を誤れば逮捕といった事態にもなりかねないことから、トラブルになった際には早い段階で弁護士に相談することが大切です。そうすることで、適切な金額で示談し、蒸し返しを防ぎ、また被害届を提出されるなどの刑事事件に発展してしまった場合でも有利な証拠を収集し、早期の身柄解放を求めるなど素早い対応ができるようになります。
当事務所では福岡(博多、天神、早良区、城南区)、北九州市などを中心とした九州全域の風俗トラブルに関する相談を受け付けております。なかなか人に話しにくい問題ですが、弁護士に相談いただくことで早期解決につながります。
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